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定年退職者、年齢の壁を打ち破る適職選び

修親2008.10

定年退職者、年齢の壁を打ち破る適職選び

仙台・準会員 三上ヒサミ

一 定年退職者の適職選びは慎重に!

定年退職者にとって、再就職は相当の覚悟と慎重さが必要です。なぜならば、五十歳代における実質上の求人は極めて少なく、また、運良く就職したとしても、適職選びに失敗すれば、柔軟性・融通性に欠けるため大きな衝撃を受けるとともに、再挑戦への意欲も低下し、その結果、立ち直れなくなる可能性があります。

そこで、定年退職者が適職を選ぶ際のヒントをご紹介します。ただし、次の手順と連携して参考にして下さい。

①豊富な人生経験に裏付けられた職業能力

②職業適性

③こだわり・楽しいと思うもの

の三点から共通項を見いだし、数個の職種又は方向性について、比較分析し結論に導くという一連の検討を行ってもその結論が出ない、あるいは結論が出ても自信がないという場合、参考にしていただければと思います。

以降、本稿において、定年退職者を含めて「中高年齢者」と表現します。

二 適職選びの重要ヒント

適職選びのため、次の視点から考えてみて下さい。

①経験豊富な中高年齢者でなければできないもの

②中高年齢者をターゲットにするもの

③自衛隊出身者としての強みを生かすもの

④長年の趣味を生かすもの

⑤地域活動の経験などを生かすもの

三 経験豊富な中高年齢者でなければできないもの

例えば、保険調査員(交通事故等保険事故処理係)は、加害者と被害者の両者と冷静に話し合い、結論を導き、処理する仕事であるので中高年齢者が適しています。

また、相談業務を行う各種カウンセラーは若い人より中高年齢者の方がはるかに安心感があり、適していると言えます。

さらに例をあげると、クレーム対応スタッフ、債権回収係、住宅販売促進要員、生命保険代理店、DIY店販売相談員、マンション等施設巡回管理員、便利屋、タクシー運転手、国民健康保険料・市町村税徴収員、統計調査員、シルバー人材センター、マンション管理人、地方議会議員(実例:山形県で市会議員として活躍している)等が考えられます。

四 中高年齢者をターゲットにするもの

顧客である中高年齢者を対象とした事業において、中高年齢者が対応すれば、若年者よりも、かなりの親近感が生まれ、信頼感を醸成することができ、結果的に業績に影響を及ぼす職業があります。

例えば、介護施設の職員、介護タクシー運転手、デイサービス送迎ドライバー、健康関連業種、住宅リフォーム、相続等相談などその多くの顧客は、高年齢者でありますので、中高年齢者が適していると考えられます。

あるテレビ番組で、知的障害者の就職成功例が紹介されました。知的障害を持つ五十代の男性が、介護施設において、人気ナンバーワンの地位を占めていました。その人気の秘密とは何か。実は、彼は、気分がすぐれないお年寄りに対し、和(なご)み顔で静かに寄り添い優しく手を握るのです。手を握られたお年寄りは、不思議と落ち着き、安心するのです。待遇など具体的な紹介はありませんでしたが、本人にとって、十分な充実感を味わえる最高の「居場所」を確保していたように見えました。

もし、若い人が、彼と同じようなことをして、その効果を期待できるでしょうか?

五 自衛隊出身者としての強みを生かす

一般的に、幹部自衛官であれば少なくとも地形、気象等の知識があり、さらに訓練で培われた経験を生かせば、防災関連の業種が適していると考えられます。このように、自衛隊勤務を通じて身についた能力を生かす職業は他にもたくさんあります。例えば、一般警備員、学校警備員、駐車監視員、海外支援活動員(例えば地雷処理)、中隊長等として隊員管理の経験があり、実力を磨けば、民宿オーナー、ホテルフロント、そしてメンタルヘルス・カウンセラーが適しています。

また、情報業務の経験があれば情報セキュリティ・コンサルタント、興信所勤務員も適していると考えられます。

さらに、「言われたことをきちんとやる」実行力を生かすならば、遺跡発掘調査補助員、清掃スタッフなどが考えられます。

地方の道路工事現場における交通誘導員の動作、姿勢などはあまりほめられたものではありません。そこで、警務科出身で交通誘導の経験があれば、工事現場の交通誘導員を指導する業務(職種)が狙い目だと考えられます。

六 長年の趣味を生かす

長年、楽しんできたプロ並みの腕前を生かす仕事はたくさんあります。

まず、ビデオカメラマン・編集者(実例:北海道の元自衛官が事業を行っている)、手打ちそば店(実例:私の知人が山形県で営業中)、植木の剪定、住宅建材補修職人、陶芸家・陶芸教室、シニア旅行添乗員、生涯学習講師、パソコンインストラクター等が考えられます。

また、ゴルフが好きな方であれば、プロゴルファー、ゴルフ場勤務員、ゴルフ用品の販売、ゴルフインストラクターなどが考えられます。

七 地域活動の経験等を生かす

地域の安心・安全・親睦のために活動した経験と人脈などを生かせば、マンション管理組合運営サポート、マンション等施設巡回管理員、学童保育指導員、学校警備員、駐車場・自転車集積所管理員などが適していると考えられます。

八  最後に

以上、五つのヒントから適職の一部を紹介しましたが、これから定年退職を迎える読者の皆さん、是非、再就職に対し本気に取り組み、自分の将来をしっかりと見つめ、「自分の」適職、天職を見つけて下さい。

なお、  文中の職業名は、「定年前後からの仕事選び」(成美堂出版)から引用しました。

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