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「一職懸命」で職を確保して欲しい

晩秋の穏やかに晴れた25日山形県村山市において、
55歳以上の方を対象に、就業支援セミナーの講師を務めました。

冒頭に、受講者の心境確認のため、質問して手を挙げていただきました。
何としても、就職(就業を含む)をしたい
できれば、就職(就業を含む)をしたい
③就職はしない

①で手を挙げた方は2名のみ

③で手を挙げた方は1名のみ
この方は本セミナーに参加する意味があるのかなと一瞬思いながら確認したら、
社会活動をしたいとのことでした。
ほとんどの方は②に手を挙げました。

つまり、「できれば就職したい」と思っている方がほとんどでした。

私は著書「中高年者の就職力パワーアップの秘訣」の主旨から、
まず、「できれば就職したい」ということを強く否定し、
何としても就職したい」と強い意思、本気になることが
重要だと言うことを強調しました。

それを象徴する言葉として「一職懸命」を紹介しました。

昔は、生活の糧となる土地は自ら守らなければならない。

つまり土地を守ることは命がけだった。

これが「一所懸命」。今は「一生懸命」に変化しています。

そこで、高度成長時代の昔の就職活動を戒め、
現在は求人が極めて少ない中高年者の求職活動において
一つの職に命がけで臨む一職懸命」」の心構えが
是非とも必要であると伝えました。
「できれば、就職したい」では就職できないからです。
このような意識だと、応募書類で、そして、面接ですぐに見抜かれてしまいます。

また、中高年者にとって、就職が円滑に進まないのはなぜでしょうかと問いかけました。
①体力がないと思われている
②若い人と我々では若い人が有利だから(年齢的に不利だから)
③幅が狭いから(過去の経験が今通用しない)
④パソコンなど今の時代についていけないから
⑤高年齢者用の求人がまずない
など様々な答えが返ってきました。

これらについては、少ないセミナー時間の範囲で一部についてその原因と対策を
説明させていただきました。詳しくは著書をお読みになっていただきたいと思います。

終了後に受講者から質問がありました。
最近の高校生の就職内定率が6割くらいとありますが、講師はどう思いますか?
質問の主旨は
①「新卒者=若い人」でさえ6割の内定率
②これはゆゆしき状況である
③ましてや中高年齢者の就職はままならないのは当然ではないか
と私は思うが、講師はいかがですか?ということだと受け止めました。

私が使える時間はマイナスになってしまった状況で
私の考えを述べさせていただきました。
うまく伝わったのかどうか心配です。

もう一度あらためて申し上げます。
中高年齢者が就職できない理由をわざわざ集める必要はないと思います。
たしかに、求人は少ない。
新卒者の低い内定率は社会問題になっています。
しかし、若い人は若い人で頑張ればいい。
また、学校、職安、自治体などがサポートしています。
そして、高年齢者の求職活動と結びつける必要はないと思います。
社会の支援をそれほど受けていない中高年齢者は、
自らの強みを発見し、それを相手にきちんと伝えて、職を確保するという
一連の求職活動のなかで、できることを精一杯やればよいのでは
ないでしょうか?

できない理由、できない状況を把握するよりも、
どうすればできるかに焦点を当てるべきだと思います。

なお、中高年齢者が就職できないのは社会のせいだといくら言っても、
前に進まないのは当然です。
かといって今の就職難は確かにひどいと思います。

お断り:画像は2020年9月9日挿入しました。

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