被災中年男性は就職したいと言うが本当の悩みは?
上記の写真は地震発生直後の15:20頃の陸前原ノ町駅前の状況です。
ある日の昼頃、名取市役所1階ロビーの相談所に中年の男性が訪れた。
就職相談をしたいというので、椅子に座っていただいた。
彼は一方的に話すので、私はうなずいたり、あいづちをうつだけだった。
その主旨は、
①就職したいが、今の状況だと就職は難しい。
②復興はゼネコンだけが儲かるようになっている。
③我々には仕事が回ってこない
④運が悪い
⑤あの地震さえなければこんなことにならなかった
⑥愚痴を聞かせてしまって申し訳ない
一方的に言ったあと、お礼を言って立ち去りました。
彼は農業をしていて、震災の被害を受け、大きなダメージを受けました。
そして、避難所暮らしをしているとのこと。
私は、彼にカウンセリングが必要だと思いました。
なぜならば
①現状をまだ受け入れられないでいる
②思考が混乱している
③自分を受け止めている人が欲しい(ようだ)
のように感じたからです。
従って、まだ就職活動のスタートには立てない状態なのです。
相談所でお話ししただけでも、いくらかは気持ちが晴れたと思います。
しかし、まだ不十分です。
震災は被災した人にとって、受け入れがたい事実かも知れませんが、
しっかりと今の状況を整理して受け入れて欲しいものです。
そうでないと、再就職のスタート位置につけないのです。
時間がかかるかも知れませんが、心を落ち着け、今の状況を受け入れて下さい。
そして、今できることからスタートして下さい。
一度にあれもこれもと考えると何もできなくなります。
就職相談の前に、このような被災者を救わなければならないと
必要性を強く感じました。
しかし、彼が相談所を訪れたことは、今の状況を打破しようと、
彼自身から行動したことであり、解決の第1歩だと考えております。
まずは行動することが大事だと思います。
行動すると運が開けてくると思います。
水野浩志が運と不運について次のように語っています。
「行動し、出来事にぶつかり、役立つように解釈して、運のいい人になろう!」
世の中には、運のいい人と悪い人以外に、もう1種類の
人達がいるように思います。
それは、
■ 運に出会わない人
というもの。
こういう人の特徴は、人の運の悪さばかりを拾い上げて見て、
「自分はああはなりたくない」
と思って、行動を抑制してしまう、という傾向があるように
思います。
しかし、先ほどもいったとおり、行動を起こして、出来事にぶつかって
行かない限り、自分の運も開けないんですよね。
つらい目に遭わないように、身動きしないのは、痛い目にも遭わない
代わりに、良いことも自分には起きない、という事になります。
そして、怖いことに、そういう考え方を持ったまま年齢を
重ねてしまうと、どんどん身動きできない人になっていって
しまうんですよね。
もし、思い当たることがあるな、と思った方は、行動癖を
つけるためにも、ささやかなことで結構ですから、動き始めて
見てはいかがでしょうか?
※水野氏について
水野氏は早くからたばこを覚えたことが不運だった
しかし、脱サラをして事業失敗した。
途方もくれているうちに禁煙に成功した。
世の中、たばこによる健康被害が騒がれるようになった。
元手のいらない「禁煙について」セミナーを始めたら大当たり。
運がよかったと回顧している。
水野氏は、今は講師を目指す人に対して講師業についてセミナーをしている
講師です。
筆者も水野氏から多くのことを学んでいます。
お断り:画像は2020年9月10日挿入しました。