セミナー受講で高まった就職意欲をその後も維持するためには
6月下旬 退職準備セミナーの講師としてお世話になっている、
ある事業所の課長と懇談する機会がありました。
以前と比べて受講者の意識は変わっているかと意見を求められました。
即座に変わっていると答えました。
なぜならば、その意識を変えるのが講師(筆者)の仕事ですから。
変わらないとすれば講師としての仕事を怠っていると言うことです。
ま、そのような屁理屈はさておいて、退職準備セミナーの受講者は
あくまでも現役です。
現在は仕事があり、安定した収入があります。そのため、何も心配が要りません。
ところが、現在の状態がそのまま将来の定年後に続くとは限りません。
そこで、今の状況に甘んじ、将来に対し目をつむればどうなるでしょうか?
いざ就職というとき、非常に厳しい雇用情勢の下、
果たしてまともに就職できるでしょうか?
たいへん心配されるところです。
将来のイメージを確立させることが講師としての大きな役割です。
そのために、必要な情報を提供し、自己分析をし、
将来像を確立するための就職活動計画を作成させます。
少なくとも彼らが作成した計画を確認する限り、意識は以前と
大きく変化していることが分ります。
これに対し、現在失業中の方は、現状の生活から脱して、
今すぐに就職しようと必死にもがいています。
それが長引けば長引くほどモチベーションが下がります。
次第に自信の失う可能性があるからです。
失業中の求職者はできる限り早く職に就くことがポイントではないでしょうか?
スピードが勝負だと考えます。
懇談の中で、定年退職者の就職にも大きな壁(問題)が浮き彫りになりました。
それは、セミナー受講中又は終了直後はかなり高いモチベーションが、
いざ定年退職が近付き具体的な就職活動を行う時点になるとモチベーションが
かなり低くなっているのではないかと懸念があります。
確かに受講後1年、長い人では3年も期間があります。
そして、受講直後のモチベーションよりは下がっているかも知れません。
その間のモチベーションをいかに維持するかが大きな課題ではないかと思います。
それでは、その間のモチベーションをいかにすれば維持できるのでしょうか?
定年退職者のモチベーションが低下する原因は
①職場では同様の事情の者はいないのと指導すべき人が
見あたらないなど意欲を高める又は維持する外的要因がなくなる
②目の前の業務に没頭して、自分を見失う
③誰でも根本的に「定年後」から目をそむけたいもの
などが考えられる。
そこで、このモチベーションを維持するためには次の方策を考えました。
①セミナーを同時に受講した者がお互い刺激し合うようグループを編成して
報告会(又は情報交換会)を催すような仕組みを作る
②指導すべき人の能力開発向上を図る
③業務計画と個人の就職活動計画を調整を図り実行する
④OBと定期的に接触を図り、定年後を意識させる
⑤就職支援セミナーなど努めて参加して刺激を受ける
⑥定年後の姿を紙に書いて毎日眺める
以上、セミナー受講後いかにモチベーションを維持向上するかを考えてみました。
また、失業中の求職者もセミナーを受講すると
その時だけモチベーションが高まります。
しかし、その後の維持が重要です。
失業中の求職者の場合、次のとおり考えてみました。
①努めてハローワークなどで他者の求職活動を見て刺激を受ける。
決して自宅には閉じこもらない
②セミナーを受講した求職者どおしの知り合いをつくる
③就職セミナーなどを努めて受講する
④セミナー講師を捕まえて相談する(講師としてはあまりやって欲しくないが)
⑤ハロワでは同じ相談員に相談する
⑥いつまでに就職するかを家族に宣言する
⑦毎日見れるよう就職後の自分を紙に書いて貼る
以上です。参考にして下さい。
なお、「モチベーションが高い(又は低い)」は顔の表情に表れますので、
特に履歴書に貼り付ける写真と面接は注意が必要です。
上記を参考にして、モチベーションを高め、
早期かつ希望通りの就職を果たしましょう。
お断り:画像は、2020年9月6日挿入しました。