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会社を設立、事業開始する中高年者を応援

当事務所の近くにある某ホテルロビーで、初めて60歳近いM氏と会ったのは4月上旬だった。
会社設立の希望を事前に電話で承知していたので、行政書士の知人D氏とともに待っていた。
忙しそうなM氏は、友人のR氏を伴いやってきた。
会社を立ち上げ、従業員を雇い、独立して事業をやっていきたい。
力を貸してほしいということだった。

事情を確認していくうちに、資金には乏しいが、経験に裏付けられたM氏の高い意欲が伝わってきた。
M氏のような年齢の人であれば、通常疲れて、そろそろ引退しようかなと考えるのが一般的であるが、
M氏はその意欲に燃えていた。これは心から応援しなければ思った。
当方の本業は社会保険労務士である。
そこで、会社設立の手順と経費見積り、その後の社会保険関連の手続き手順と報酬見積り等を説明した。

ところで、なぜ会社を立ち上げ事業を運営したいのか?
第一線で電気設備関連の仕事をしているが、周りからの勧めがあり、
また、自らのリーダーシップを発揮して、事業をやりたいとのことだった。
つまり、周囲から事業者として認められるだけの仕事をし、信頼も得ているということだ。
素晴らしいことである。
もちろん他の要素も考えられるが。
本人曰く「仕事に対し常に誰よりも厳しく対応し、これまで完璧にこなしてきた。自信をもっている。」ということで裏付けられる。

結局依頼を受けることにした。
当面は行政書士の知人に対応してもらった。そして、下旬に法人登記完成の連絡を受けた。
当方の出番は連休明けから。その間、社会保険等手続きに必要な書類を準備した。
そして、少ない情報に基づき記入できる部分は記入し、押印と未記入部分をわずかに残し、
5月中旬、再び某ホテルロビーで、役員となった友人のR氏を伴って、M氏と会った。
その場で必要事項を記入し、押印して関係書類をそろえた。
その日と翌日だけで労働基準監督署、職業安定所、年金事務所などを回り、
翌々日に事業主控えとなる書類と当方が作成した「社会保険の知識」という
小冊子とともに一括してお渡しした。

代表取締役となったM氏は、あっという間に手続きが終了したことに驚いた。
それは、M氏がたとえば健康保険被扶養者届にかかわる添付書類、情報など、
極めて迅速に対応してくれたおかげということを伝えた。
事業の開始時期として非常に忙しいM氏がいよいよ本格的に実業家としてスタートしたのである。
「よちよちの赤ちゃん会社」が歩き始めた。

高年齢者であるM氏の強いリーダーシップの下、社会に貢献する立派な会社として成長してほしいものである。
「これからは、中高齢従業員のために仕事を確保し、してもらわなければならない。」という
M氏の事業家としての言葉が印象的だった。
心から応援していきたい。

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