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「60歳の壁」を見事に越えて就職したN氏

「お久しぶりです。ちょっと太ってしまいましてですね。」

先日、仙台市内の居酒屋で久しぶりにN氏と会った。
以前は表情がともて暗かったが、今回はとても明るく、いきいきしていた。
事前にN氏から「お会いしたい」というメールがあり、
私は聴きたいことがたくさんあったので、すぐにお会いしましょうと伝えていた。

N氏は昨年6月までに、ある病院で事務担当として勤務していたが、
やむを得ず、契約期間満了で退職した。
その後新たな仕事に就こうと約6ヶ月間就職活動に臨んだ。
その結果、昨年11月、仙台市内にあるIT関連会社でパソコンに
向かう仕事に就いたのである。

聴くところによると、職場には気が合う仲間がいてとても楽しいという。
ただ一つの悩みは肩が凝るという。

そのようなN氏は涙が出るほどの就職活動をしたという。
その一部は当時、筆者宛に、作成した職務経歴書をみて欲しいとメールで
数回送られてきていた。
それは、是非仕事をしたいという意気込みが感じられるものだった。

 

N氏は、近くのハローワークに何度も足を運び、
やっと見つけたという応募先に応募書類を
提出したが、ほとんど反応がなかったそうだ。
なぜ、反応がないのか?
ハローワークの職員にも相談したが、考えられるのは「年齢」だろうと。
彼は61歳。
結局、通算して7箇所に応募した。

N氏はその都度落ち込み、自信も失いかけた。
何度も心が折れそうになった。
それでも、「仕事をしたい」と強い気持ちを持ち続けた。

ある日、OB会でN氏は先輩O氏に相談した。
O氏の勤務先のビルに新たな会社が入居した。
その会社に求人の意向を確認したら、あるという。
早速N氏はO氏から連絡を受け、O氏の紹介により、極めて円滑に就職できたという。

現在は、自宅から約1時間以上の時間をかけ新たな職場に元気よく通勤して
いるとのこと。

料理とジョッキを交互に手にしながら、N氏のお話しを拝聴して次のように感じた。
1 「60歳の壁」を乗り越えて就職できたことが素晴らしい
2 N氏が約6ヶ月間に7度も応募し採用に結びつかないことに
ショックを受けながらも就職をあきらめなかったのはなぜか?
それは強い気持ちをもち続けたから。
3 ハローワークの求人票への応募は、年齢制限はないが、
やはり年齢が影響しているようだ。
4 知人を介しての求職活動は極めて有効。

以上のことから、中高年齢者の就職活動においては次のことを心得ておく
必要があると考える。
1 必ず、就職するのだという強い気持ちを継続すること
2 ありとあらゆる求人情報源を活用すること。
特に、友人・知人・親戚縁者など人脈をフルに活用する
3 上記のためには、普段から良好な人間関係を構築しておくこと
つまり、多くの協力者を作る。
4 自身の過去の経験をしっかりと掘り起こしておくこと

東北は、震災復興により求人倍率が上がっている。
しかし、中高年齢者の就職は厳しいことには変わりはない。
N氏の就職活動はおおいに参考になると思う。

なお、写真は本文と関係ありません。

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