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定年離婚、年金は損する!
最近、第一生命から恒例のサラリーマン川柳のベスト10が発表された。
「退職金もらった瞬間妻ドローン」が6000票以上獲得し第1位。
作者は元自衛官。
実は、当方は、数年前に、定年退職前の自衛官に講義をしていた。
課目は「社会保険」。
その中で、定年離婚だけは注意を喚起していた。
決して不幸になるからということだけでなく、
年金制度から注意喚起をした。
結論から言えば、年金制度から離婚を見た場合、
「離婚すると損します」。
その理由は3つ。
一つ目は、
老齢厚生年金を受給していたご主人が亡くなった場合、
妻は遺族厚生年金として3/4を受給する。
これに対し、離婚すると遺族厚生年金はもらえない。
そのかわり、妻が離婚分割で入手できるのは
夫が老齢厚生年金加入期間分の1/2である。
数字を比べると明らかに3/4が大きい。
その二つ目は、離婚分割の期間はあくまでの「婚姻期間」であり、
ご主人の「独身期間」は含まれない。
独身期間が含まれた遺族厚生年金は当然お得になる。
その三つ目は、加給年金。
年金制度上の「扶養手当」のようなもの。
老齢厚生年金を受給している65歳以上の夫に、
65歳未満の妻がいる場合、
加給年金(約40万円弱)が支給される。
妻が自身の老齢基礎年金を受給する年齢になるともらえなくなる。
よって年齢差が大きいほどお得である。
離婚することにより、当然この加給年金はもらえない。
以上三つの理由から離婚しない方がいい。
退職直前に、妻へ「年金は離婚すると損するよ」と
先手を打っておいた方がいい。
実生活上は「退職金 もらった瞬間 妻に感謝」でいい。